らくらくガリア戦記
序論
Caesarの『ガリア戦記(De bello Gallico)』が読めるかどうか、というのが、中級に達したかどうかの一つの指標とされています。これが読めれば、「格調の高い」「正式な」ラテン語(雅語)が読めると認められるからでしょう。というわけで、ガリア戦記を読んでいくことにします。liber Iは54段まであるので、一回ずつ区切っていけば、54回で終わりますね。
なお、日本語の翻訳には、近山金次訳と国原吉之助訳の2冊が出ています。また、LOEB文庫の羅英対訳本や、Reclam文庫の羅独対訳本もあります。座右に置くと便利かもしれません。
それでは、liber Iの第1段から、早速読んでいきましょう。
補論1
博学で有名な英語学者である渡部昇一先生の『知的生活の方法』164頁で、次の記述を発見しましたので、参考のために引用しておきます(因みに、この本はたいへん興味深い本ですので、学問を志す方には一読をオススメします):
〔・・・〕ある程度のラテン語を知らなければ外国での勉強に差しつかえる。そこで私が一応の目安としたのは、ドイツの小ラテン試験〔kleines Latinum〕のレベル、つまりシーザー〔カエサル〕の『ガリア戦記』である。この程度までは、いちおう作文もできるようにしたが、それ以上は欲を出さなかった。そしてハマトン〔の『知的生活』〕の教訓に従い、ギリシア・ラテンの古典は英語対照になっているもので間に合わせてきている。具体的には、『ロウブ〔LOEB〕古典文庫』452巻に当ればよい〔・・・〕
補論2
最近は動画が充実してきましたね。下記の動画は英語ですが、ガリア戦記のイメージをつかむのによいかもしれません。